昭和 13 年(1938)4 月の開設以来、当院は 80有余年にわたって地域の精神科医療を担ってまいりました。その間、京ケ峰山麓という自然に恵まれた素晴らしい療養環境のもと、医療環境の変化に敏感に反応しながら、あるべき精神科医療を一貫して模索し続けてまいりました。
その根本にすえたのは「一人ひとりの患者さまの幸せのために」との基本理念です。もとより、何が幸せで、どうすれば幸せになれるかは患者さま一人ひとりで異なり、一人として同じものはありえません。それだからこそ、一人ひとりの患者さまと向き合いつつ、幸せになっていただくためのお手伝いをしていくという、精神科医療に従事する者として当然の使命を今後も果たしていかなければならないと考えます。
医療改革の波は精神科医療にも及んでおり、ことに地域との緊密な連携が求められるようになった現在、当院においてもハードおよびソフトの充実を進めています。西三河エリアにおける精神科医療の中核病院としての使命と誇りを一瞬たりとも忘れることなく、地域の皆様とも連携を深めながら、これからもあるべき精神科医療を追い求めてまいります。